たこ焼き屋は簡単に開業できるイメージがありますが、実際に開業に必要なものはどんなものが必要なのかについて解説します。これから開業を目指すための参考にしてみませんか。
たこ焼き屋を開業するために必要なもの~設備と道具編
たこ焼き屋を開業するために必要な道具と器具について次のようなものが必要です。作業効率を上げる設備についても解説します。
調理に必要な主な道具と器具
たこ焼き屋に必要な道具と器具については、次のようなものを揃えてください。
調理道具
- たこ焼き器(ガス式と電気式があり、穴の数は18穴が定番、銅板・鉄板などが選べる)
- 生地をたこ焼き器に注ぐ柄杓(ひしゃく)
- 油引き
- ピック(千枚通し)
- 生地を鉄板に流し込む粉つぎ(チャッキリ)
- ボウル
- 泡立て器
- 計量カップ・計量器
- 包丁、まな板
- 寸胴鍋
道具・消耗品
- 調味料入れ(ソースポットなど)
- 刷毛
- 食品保存容器(タッパ)
- 鉄板掴み
- 提供用容器(皿やパック)
テイクアウト専用の店かどうかでも道具・消耗品などが異なります。
作業効率を上げる設備のポイント
設備
- ガスコンロ
- 冷蔵庫・冷凍庫
- たこ焼きの保温設備
- シンク
- 換気設備
- レジ、キャッシュレス決済用端末
設備は、お店の規模に応じて適切なサイズの道具や設備を揃えることがポイントです。また、導線を考えた配置にすることで作業効率が上げられます。テイクアウト専門の小規模店舗の場合と飲食スペースも備えた店舗の場合では設備も異なってきます。たとえば、小規模な店舗でワンオペの場合は、省スペースで設備を揃える必要があり、作業しやすい導線が重要です。
また、たこ焼き器の種類によっても、作業効率が変わります。銅板のたこ焼き器の方が鉄板よりも速くたこ焼きを焼けるため、回転率を重視する場合にはおすすめです。
店舗型と屋台型で異なる設備の違い
たこ焼き屋は、店舗型と屋台型でも設備の違いがあります。屋台型の場合は、屋台を揃える必要はありますが、店舗型に比べて開業資金が少なくて済むことが違いです。
- 屋台取得費 30万~50万円(店舗型の場合、店舗取得費200万円程度に、内装・外装工事費200万円程度が必要です)
- 開業資金 100万~250万円(店舗型では200万~1,000万円程度)
ただ、屋台でも、屋台本体だけでなく、衛生基準を満たす設備を揃える必要があります。保健所からの営業許可取得に必要なバックヤードの設備や、調理を支える衛生的で安全な厨房設備費用がかかることも念頭においてください。
たこ焼き屋の開業に必要なもの~材料編
たこ焼き屋の開業に必要な材料についても次に紹介します。
たこ焼きの基本材料一覧
たこ焼きの基本材料としては次のようなものが必要です。
- たこ
- 小麦粉(たこ焼き用ミックス粉)
- だし汁
- 卵
- ねぎ
- 紅しょうが
- 天かす
- ソース
- マヨネーズ
- かつお節
- 青のり
味の決め手となる調味料・トッピング類
たこ焼きの味の決め手となるのは、調味料やトッピングです。他店と差別化するために、調味料やトッピングに工夫を凝らすことが大切です。専門的なミックス粉やだしにこだわり、トッピングへの工夫をすることが必要です。
仕入れと保存のポイント
また、たこ焼き屋の開業にあたっては、仕入れと保存のポイントも知っておく必要があります。原価を抑えられるように業務用の仕入れ先を確保し、仕入れを安定させること、また保存方法を工夫し、焼き立てのたこ焼きの美味しさを長持ちさせることが重要です。
たこ焼き屋を開業するために必要もの~資格・許可編
たこ焼き屋を開業するために必要な資格や許可については次の通りです。知っておくといいでしょう。
最低限必要な営業許可と保健所手続き
開業にあたり最低限必要なのは営業許可と保健所への手続きとなります。飲食店営業許可を施設完成予定日の約10日前までに保健所に申請してください。
固定店舗、キッチンカー、屋台などによって、たこ焼きの調理に関する設備基準が異なってきます。事前に保健所に相談して、基準を満たすようにしてください。
食品衛生責任者の資格取得について
各店舗に1名以上の「食品衛生責任者」を設置することも必要です。講習を受講すれば資格が取得でき、調理師免許は必ずしも必要ではありません。ただし、免許があればより経験やスキルを活かすことができ、食品衛生責任者になるための講習が免除されます。
火気使用に関する消防・ガスの確認
また、火器使用に関する消防署への届出と火気使用の注意点があります。火を使用する設備・器具を設けた飲食店では、延べ面積に関わらず消火器具の設置が原則義務です。
開業前に、管轄の消防署へ「防火対象物使用開始届出書」や「火を使用する設備等の設置届出書」などの提出も行ってください。
建物の構造や規模によって必要な設備や届出が異なるため、工事着工前や開業前に、管轄の消防署に図面等を持参して相談するといいでしょう。
ガスコンロやカセットボンベなどの設置場所、厨房設備や排気ダクトの清掃、油塵の付着などの注意点がありますので、確認してください。
また、従業員30人以上または広さ300平米以上の場合、防火管理者も必要です。
まとめ
たこ焼き屋の開業にあたって必要なものを紹介しました。設備と道具、材料、資格・許可などを見てきました。店舗の規模や屋台などによっても、これらは異なりますので、申請が必要なものに関しては事前に相談などもしながら揃えるといいでしょう。
また、仕入れ先を確保し、効率的な設備を揃えるということも、最初から念頭におくことが重要なポイントと言えます。

